百足に到着した飛影はまっさきに一番奥にある軀の部屋へ向かった。百足内は霊界テロの影響かまだ走り回っている者もいるが時期静まるだろう。大きな扉をノックもせずに入る。
「おい、オレにいつ術をかけた?」
「人間界から戻ってくるなりそれか?」
寝床で横になっていた軀はめんどくさそうに起き上がる。
「あの術は数百年ぶりだったんだが、うまく発動して良かったぜ。人間界に残した体に何かあったら大変だろ?」
ニヤリと自慢げに笑う軀に飛影はすっかり部屋に入ってきた時の勢いをなくしてしまっていた。
「敵意がある奴にだけ発動するようにしとけ。お前なら出来るだろ?」
「めんどくせぇ」
「じゃあ結界なんぞかけるな」
「そんなこと言うなよ。オレがせっかく…」
ブツブツとひとり軀は愚痴っていた。
「おい」
「なんだよ、まだ文句か?」
「約束どおり手合わせしろ」
一瞬きょとんとした顔をする軀だったが、すぐニッと笑う。
「いいぜ、約束だからな」
ーーこれが終わったら手合わせをしろ。
人間界に行く直前に言った飛影の言葉を思い出し、軀は小さくため息をつく。
「もう少し素直に言えばいいのにな…」
「何かいったか?」
「なんでもねーよ」
そんなやりとりをしながら2人は闘技場へ向かうのだった。
終


